開発ストーリー01プロジェクト始動篇

大川精螺工業株式会社 営業開発部 部長 佐藤 文彦

ピンチをチャンスに変える

当社は自動車部品の製造販売を事業の軸とし、実に売上の95%以上が自動車部品である。 私も長年、自動車部品の営業を担当してきた。 その自動車部品の中でも特化して販売しているのが、オイルブレーキホースの口金具だ。 しかし、電気自動車の開発が進み、また電気ブレーキの開発も進んできている。 世の中の車がすべて電気ブレーキに変われば、当社の売上の柱がなくなる。 そんな事を危惧していた頃、世の中が大変な事になった。 2008年のリーマンショックだ。月間売上が30%まで落ち込む月もあった。 そこで次の事業の柱を見つけるため、新商品を模索することになった。

新商品の条件

新商品の方向性として、下記5点の条件を満たすものを考えた。 いずれも当社が長年培ってきた哲学や経験を活かし、世の中に還元するために欠かせないものだ。

①  環境にやさしいもの
②  時代に流されないもの
③  社会に貢献できるもの
④  自己完結できるもの
⑤  蓄積してきた、ものづくりのノウハウや発想力が出せるもの

そして、長い話し合いの結果、結論が出た。

「環境にやさしく、時代にあっている自然エネルギーを使用するソーラーパネルにしよう! ソーラーパネル、消費電力の少ないLEDライト、バッテリーを使う街灯を作ろう!!」

チームづくり

商品が決まれば、次はチームづくりだ。 当社の全社員350人の中から、営業開発チームを編成することになった。 各生産部の部長にお願いをして、少しでも営業向きの係員を紹介してもらった。 そして、生産管理係1名・工務係1名・生産係2名・営業係1名を選出し、 責任者の私を含め6名のチームが出来上がった。 営業経験がほとんどない社員に繰り返し伝えたのは、『まあいいや』ではなく、 『絶対やり遂げる』という精神と気合と根性である。

0からの商品開発

自動車部品の製造販売についてはプロフェッショナルの自負があるが、 正直ソーラーパネルやLED、バッテリー等についての知識は、ズブの素人であった。 各部品メーカーへ足を運び、「こんな事も知らなくて大丈夫?」と言われながらも 全員で勉強し、自社ブランドの仕様を決めることになった。 商品開発にあたり、プレッシャーは大きかったが、根拠のない自信だけはあった。

「0からの挑戦だからこそ、既成概念に囚われず、ユーザーの視点に立った本当にいい商品を作ろう!」

(第2話へつづく)

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